バラード (Ballad)
ばらーど
詩の形式物語を語る形式の詩または歌謡。民間伝承を起源に持つ。
バラードの要点まとめ
- 定義: 中世ヨーロッパの口承文芸に起源を持つ、物語を歌い語る形式の詩。詩と音楽が密接に結びついた古い詩形式。
- 主な特徴:
- 物語性(恋愛・復讐・超自然・英雄的行為など劇的な内容)
- 四行連(クォトレイン)構成が多く、韻律は AB-CB 型が一般的
- 反復・リフレインによる音楽性と強調
- 登場人物の会話をそのまま用いる対話形式
- 背景説明を省き、劇的場面に飛び込む省略と飛躍
- 種類:
- 伝統的バラード(民衆バラード): 作者不詳の口承詩。「ボーダー・バラード」や『チャイルド・バラッド集』が代表的資料。「バーバラ・アレン」「トマス・ザ・ライマー」など。
- 文学バラード(創作バラード): 18世紀以降の詩人による意識的な創作。コールリッジ「老水夫行」、キーツ「つれなき美女」、ゲーテ「魔王」など。
- 日本語との関係:
- 一般にはポピュラー音楽の「叙情的な歌」を指すことが多い。
- 詩の用語としては「物語詩の形式」を意味する。
- 日本の類似伝統として『古事記』の歌謡や中世の語り物(『平家物語』など)が挙げられる。