叙情詩 (Lyric Poetry)
じょじょうし
ジャンル詩人の個人的な感情や内面を表現する詩のジャンル。
叙情詩の要点まとめ
- 定義: 詩人の主観的な感情・思想・内面世界を直接表現する詩。古代ギリシャの竪琴「リラ(lyra)」に由来し、本来は音楽に合わせて歌われる詩だった。
- 主な特徴:
- 主観性:話者の感情・思索・感覚が中心
- 短さ:叙事詩に比べて比較的短い
- 音楽性:リズム・韻律・音の響きを重視
- 「今ここ」の瞬間:特定の瞬間の感情・認識を捉える
- 多様な主題:恋愛、自然、死、信仰、孤独、喜びなど
- 下位ジャンル:
- ソネット(14行定型詩:ペトラルカ型/シェイクスピア型)
- 頌歌(オード):対象を称える格調高い詩
- エレジー(哀歌):死者を悼む詩
- 歌謡(ソング):音楽と結びついた短い詩
- 俳句・短歌:日本の叙情詩的定型詩
- 西洋史:
- 古代ギリシャ:サッポー、ピンダロス
- ローマ:カトゥルス、ホラティウス
- 中世:吟遊詩人(トルバドゥール)
- ルネサンス:ペトラルカがソネットを完成
- ロマン派:ワーズワース、キーツ、シェリーらが黄金期を形成
- 現代:多くの現代詩が叙情詩の系譜に属する
- 日本の伝統:
- 和歌・短歌が叙情詩の中心。『万葉集』『古今和歌集』から与謝野晶子・石川啄木まで、31音に感情を凝縮する伝統が継続
- 俳句も自然を通して内面を映す点で叙情詩的性格を持つ