象徴詩 (Symbolism)
しょうちょうし
ジャンル直接的な表現を避け、象徴や暗示によって内面世界を表現する詩のジャンル。
象徴詩の要点まとめ
- 定義: 19世紀後半フランス発の詩運動。直接的な説明を避け、象徴・イメージ・音楽性・暗示によって感覚や感情を喚起する。
- 歴史的背景: 写実主義・自然主義への反動として、外的現実よりも内面世界・夢・直観・神秘体験を重視。
- 理論的基盤: ボードレール『悪の華』の「万物照応」による、感覚相互の呼応という思想。
- 三大象徴派詩人:
- ステファヌ・マラルメ: 言語の純粋性を追求し、「純粋詩」を掲げた難解かつ音楽的な詩。
- ポール・ヴェルレーヌ: 「何よりもまず音楽を」として、暗示と響きを重んじる印象主義的詩風。
- アルチュール・ランボー: 「見者の詩学」により、意識変容そのものを素材とし、散文詩を革新。
- 特徴:
- 暗示と間接性(象徴やイメージで示唆)
- 音楽性の重視(リズム・響き・抑揚)
- 共感覚表現(視覚・聴覚・嗅覚などの交差)
- 夢・無意識・精神の深層など内面世界の探求
- 日常や功利主義からの離脱、「芸術のための芸術」志向
- 影響:
- 文学: ベルギー、ロシア、英語圏、ドイツなど世界文学に波及し、20世紀モダニズム詩の基盤となる。
- 他芸術: ドビュッシーやラヴェルの音楽、モローやルドンの絵画など象徴主義・印象主義芸術と連関。